・「くりえいた〜」
・第8話「8月 夏休み」


 夏休みと言っても、社会人の夏休みは無いに等しく、あっという間に終わってしまうのが世の常というものである。
「高城〜。あれのグラフィック出来あがったか〜?」
「ちょっと待って〜。次のグラフィックと一緒にそっち持っていく〜!」
 PAC−2の事務所とて例外で無く、急遽開発が決定したお遊びソフトの開発で忙しい。お遊びソフト、言うなれば「アミューズメントソフト」というやつである。
「なぁ、大牟田」
「ん? なに?」
「前、使わなかったグラフィックがあっただろ」
「あぁ、あったな」
 第5話参照。
「あれ、使ってみないか?」
「…いいな、それ。使ってみるか」
 前作とは違い、どっちかといえばみんな楽しそうに作業を進めている。いいのだ、お遊びソフトだから。
「おーい、博樹〜」
「なんですか?」
 広報担当宮崎が、雑誌を持ってやって来る。
「雑誌のレビューにこんな事書かれてたぞ。喜べ」
 と、メガーキングを渡される。
「発売1ヶ月でどういう情勢になってるかってのがわかるんだよな」
「どうなんですか?」
「まぁ、見てみればわかる」
 博樹が付箋紙を貼ってあるページを開く。と、そこには。
『シナリオも独創的でおもしろく、えっちシーンに至ってはなにか生々しさがあり、実用度も高い』
 レビューの最後のコメント欄に、そう書かれていた。
「実用度高いらしいぞ」
 と宮崎。
「へー、そりゃまぁ、あずさちゃんと一緒に暮らしてりゃあ、生々しくもなるわなぁ」
 いつのまにか、後ろに大牟田と高城。
「…そんなに生々しいんか?」
 と博樹の問に、こくん、とうなずく3人。
『仲良くしろよ〜』
「…はいよ」
 博樹。まったくもって、こっぱずかしい。
「売り上げ自体も順調だから、よかったんじゃない?」
「そうですねぇ…」
 ふうと、博樹が一息つく。
「次のお遊びの方も期待してるぞ〜」
 と言って、宮崎は自分の部署へ戻って行った。
「おい、博樹」
「あ、社長…」
 いつものように、社長登場。
「こないだ言ってた海に行くとか言う話だけどな、ホテル希望の時にとったからいって来い」
「あ、ありがとうございます」
 社長はどこにそんな人脈があるのか知らないが、いろいろと知り合いがいるらしい。今回も、海に行く予定を社長に話したら、格安で、良いホテルを取ってくれたらしい。
「じゃあ、来週行って来ますね」
「おー、しっかりと楽しんでこい」
「社長の言った楽しんでこいには、複数の意味が含まれているんですよね」
「あたぼうよ」
 後ろを通りがかった石井の問に、社長が即答した。


 んで、翌週。
「う〜み、う〜み♪」
「ご機嫌だな、あずさ」
「うん。それに、博樹お兄ちゃんと初めて旅行に行くんだよ」
「…そうだったなぁ」
 千葉県は外房の海水浴場へ向けて、博樹が車を走らせる。青々とした空にさんさんと輝く太陽。クーラーを切って、窓から入ってくる風がけっこう心地よい。
「あれ? 博樹って、車持ってたんだっけ?」
「金が貯まったから買ったらしいぞ」
「なんの車?」
「中古のGC8らしい」
「GC8?」
「あぁ、…スバルインプレッサセダンWRXの先代のやつ」
 以上、大牟田と車好きの高城のコメントでした。
「…STiだと高いんだよな…」
「どうかした? 博樹お兄ちゃん」
「いや、なんでもない」
 外房の海岸線沿いをしばらく走ると、目的のやや小さめのホテルへと着く。ビミョーに、豪華、とも言えるビミョーな風格のホテル。しかしながら、目の前に海岸があって、海へ行くのには絶好の場所。
「よし、じゃあ、早速行くかぁ」
「うん!」
 チェックインをして部屋へ荷物を置いてから、ふたりが早速海へと出かけた。昼をちょっと過ぎた浜には、そこそこの数の人が出て、水遊びを楽しんでいた。
「…やば…、暑…」
 ひと足先に着替え終え、先に浜へと出た博樹がいきなり音を上げる。ギンギンと照りつける太陽。熱くなった砂浜とその照り返し。そして、博樹の肌は真っ白。普段パソコンの前に座っているだけの博樹には、夏の日差しはキツイ。
「おまたせー、博樹お兄ちゃん。…あれ? どうしたの?」
 夏の日差しを浴びて、うだーっとしていた博樹の背中に、あずさが声をかける。
「あぁ、いや、なんでもない」
 そう言いながら博樹が振り向く。
「…」
「えへへへへ。こないだ博樹お兄ちゃんに買ってもらったの、似合うかな?」
「…あずさ、それ、…なんかすごくいいぞ」
 水色のワンピースの水着が、あずさにすご〜く似合っている。なんというか、かわいさ爆発と言った感じである。夏のお日様とあずさの水着で、博樹の頭はすでにクラクラっと来ている。
「あぐ…、いかんいかん…」
「あ、だからってここじゃダメだよ。…他の人もいるんだし」
「…いくらなんでもここではしないって…」
 こういう所は、このふたりらしいが…。
「砂が入って痛たたた〜、になったら大変だしな」
 あずさが、思わず吹き出す。
「…くすっ、…そうだよね」
「安心しろ。今晩してあげるから」
「えへへ、うん」
 あずさが、にこっと笑う。
「でも、よく似合ってるぞ、その水着」
「えへ、ありがと。でも、博樹お兄ちゃんはスクール水着の方が良かったんじゃないかな?」
「…あのなぁ、あずさ…。…あ、いや、なんでもない」
 スクール水着だとワンサイズちっちゃいのを着てもらえれば、と言おうとして止めた。あずさならやりかねないから…。
「どっちにしろ、あずさに似合ってればいいぞ」
 そう言って、あずさのあたまをぽむっと撫でた。
「よし、遊ぶぞ!」
「うん!」
 ふたりが一緒に海へ向かって駆け出した。


 場所も時間も飛んで、夜のホテルの部屋。お風呂も食事も終えて、部屋でのんびりと過ごす。ふたりとも浴衣を来て、敷かれた布団の上、ずいぶんのびのびと過ごしているが…。
「うー、…肌がヒリヒリする…」
「うん、私もちょっとする…」
 学校の体育でプールがあるあずさは、あらかじめある程度焼けているが、博樹は今日1日であっという間に焼けてしまった。博樹のからだ、真っ赤である。
「うぐぅ、痛いよぉ」
「…あゆあゆ〜」
 あずさの適切なツッコミ。
「あずさぁ…、治してぇ…」
「うー、…私じゃ治せないよぉ…」
 ちょっと困った顔のあずさ。
「んじゃあ、気を紛らわさせて」
「へ? …どういうこと?」
 首をかしげたあずさを覆うように、博樹の不意打ちキス。
「んっ…」
 突然のくちづけでちょっとびっくりしたあずさも、すぐに目を閉じてそれを受け入れる。
「…えへへへ。…うん、いいよ」
 あずさの髪を優しく撫でて、そっと布団の上に寝かせる。
「…浴衣でするのって、ちょっとドキドキするね…」
「うん、…なんだかな…」
 もう一度くちづけをすると、舌をそっと挿し込む。
「んくっ…」
 あずさもそれに呼応して、博樹の舌に絡める。ちゅぷ、ちゅぷ、というふたりの舌と唾液が絡む音が響く。
「んむっ、んむっ…」
 博樹が自分の唾液をあずさに流しこみ、あずさも自分の唾液を博樹に送ろうとする。だけれど、結合部でゆっくりと接触しあっている舌のせいで、唾液があずさの口からこぼれる。
「んっ…」
 こくんと、あずさが口にたまっていたふたりの唾液を飲みこむ。
「あずさ、脱がすよ」
「うん…」
 浴衣に手をかけて、帯を解く。そして、浴衣を左右に開く。
「…はぁ」
 あずさが、吐息をひとつつく。
 浴衣の帯を解いてしまえば、すぐにあずさの素肌が出てくる。水着の形に焼けた肌が作られ、あずさ本来の真っ白の素肌をより強調する。紅潮したあずさの顔、日焼けした健康的な肌の色、真っ白なあずさ本来のかわいらしい肌の色。3つの色に染まったあずさが、博樹を興奮させる。
「さわっていいよね、あずさ」
 うん、とあずさがうなずく。
 胸の膨らみが、その白さで壊れそうなくらいかわいく見える。その胸にそっと手をかける。
「ふぁっ…」
 あずさの胸にくちづけ。そしてそのまま舐めまわす。若々しいはりのある胸を、優しくやさしく愛撫する。
「んっ…、んっ…」
 だいぶ場数を踏んできたが、それでもまだまだ初々しいあずさの声。その声を聞いてると、博樹もたまらなくなってくる。
「あずさ、…いいよね」
「うん…いいよ」
 あずさが腰をあげて、博樹が白いパンツをするするっと抜き取る。そして、足を横に割開いてそのままくちづけをする。
「ひゃぁぁ、あふぅっ!」
 ちょっとうれしい気持ちが混ざった、あずさの声。小さな胸が上下動し、全身から汗が出始める。
「あんっ…! あっ、あ、ふわっ…」
 博樹があずさの秘部にむしゃぶりつく。博樹が、秘部を淫らに舌で、指でいじるたびに、あずさは素直に反応する。秘部からとろとろの液体が流れ始め、博樹の顔まで汚し始める。
「あんんっ!」
 博樹が指をいれて、あずさの中をかきまわす。ぬるぬるの液体が、指にまとわりつく。
「ふあぁ、あぁ、あぁぁっ」
 モノを入れるのとはまた違う気持ちよさが、あずさの中に流れ始める。
「ひ、博樹お兄ちゃん、…もう、…いいよ」
 浴衣と言う、普段着慣れないものを着てしているせいか、気持ちの高ぶりがいつもよりも早い。
「どうしたの? なにがいいの?」
 博樹も、今日は妙にいじわるになったりする。
「もう、…入れて欲しい…」
 あずさのおねだりを拒否する理由は無い。博樹は、素直なおねだりを聞くと、やさしく微笑んだ。
「うん、わかった」
 博樹の顔を見て、あずさもにこっと微笑む。えっちの中の、ふたりのやさしさが見える時。博樹は、浴衣とトランクスを脱ぐと、自分のモノをあずさにゆっくりと挿しこんだ。
「あふ…」
 くちゅっという音とともに、博樹の大きくなったモノが、みるみるあずさの小さな秘部に飲みこまれていく。
「あずさ、…今日は、…けっこう興奮してる?」
「うん…、だって、…こんなかっこうしてるんだもん…」
 浴衣がはだけて、腕の部分だけがかろうじて残っている状態。あずさの中は結構締め付けがきつく、ものすごく気持ちがいい。
「あんっ!」
 博樹がまず一突き。そして、ゆっくりと前後動を始める。
「ひゃ、あ、あ、あっ…」
 長いストロークで運動を続けながら、ときどき浅く突いたりする。博樹も最近気がついたのだが、あずさはやさしく長いストロークで動かしてあげると、ものすごく気持ちいいらしい。
「あずさ、…気持ちいい?」
「あ、…そ、そんなこと聞かなくてもわかるでしょ…」
 苦しいと言うか、気持ちよくて苦しそうなあずさの表情。博樹はまだ持ちそうだが、あずさを先に絶頂まで持っていくことにした。
「ひゃ、あ、あ、あぁっ…!」
 博樹が正常位のまま速い速度で動かし始めると、あずさもたまらず大きな声をあげはじめる。さっきはゆっくりがいちばん気持ちいいと書いたが、あずさにとっては博樹にしてもらうことがいちばん気持ちいい。
「はん、ひゃぁん! …ひゃん!」
 速く動かされても、結局はあずさはものすごく気持ちよくなってしまう。なんというか、このふたりは意外と安上がりなのだ。
「だ、だめ。…ひろ、ひろ、…博樹お兄ちゃ…。あ、いっちゃ…、いっちゃう…」
 あんまりにも速い速度で動かされたため、あずさが一気に高ぶる。とここで、また博樹がいじわるをする。
「ひゃ……、…ひ、博樹お兄ちゃん…。ど、どうして止めちゃうのぉ…」
 ハァハァと息をつきながら、ものすごく物足りなさそうな顔をするあずさ。そんな顔を見て、博樹がいじわるな顔で言う。
「いきたい?」
「いきたいよぉ…」
「よし、じゃあ、思いっきりいっちゃっていいからね…」
 再び大きく速いストロークで動かし始める博樹。あずさの小さな体が揺れ動き、日焼けした肌が、真っ白な肌が、それぞれの色に赤く紅潮する。
「あ、あ、あっ、あんっ! あぅぅっ!」
 あずさがたまらず博樹に抱きつくと、その小さな体をぷるぷると軽くけいれんさせて、尽きた。
「はぁ…はぁ…」
 あずさがまだ息を切らしている中、博樹はいったんモノをあずさの中から出した。
「はぁ…はふぅ…。…いっちゃった」
 自分に言い聞かせるようなあずさの言葉。布団に横たわって、はだかのまま大汗をかいている姿が、妙にかわいらしい。
「あずさ。今度は、あずさの番だよ」
「…うん」
 横になった博樹の上を、浴衣を完全に脱いだあずさがまたぐ。下から見上げるはだかのあずさは、ものすごくいやらしく見える。
 あずさが博樹の体をまたいで、ゆっくりと腰を下ろす。
「うん、…そのまま腰おろして」
 博樹があずさをエスコートするように手を添えて、モノと秘部をふたりであわせる。そして、あずさが腰を下ろす。
「んんっ!」
「よし、いいよ。入ったよ」
 あずさが上から乗っかっているため、より深くモノが突き刺さる。
「あ、…あふっ…、なんだか、…奥に当たってるよ…」
 真っ赤な顔をして息を吐きながら、あずさは手を博樹のおなかに置いて、上下動を始める。
「あ、あふっ、…あぁぅっ」
 あずさがぎこちない運動を始めると、それが自分のいちばん気持ちいい速度にあっているためか、すぐに声を上げ始める。
「きもちいい? あずさ」
「うん…、気持ちいいよぉ…。すごく、…すごくいいよ」
 博樹の目には、あずさが動くたびにずぶずぶと出入りする自分のモノが映っていた。あずさを串刺しにしているようで、何とも言えない気分になる。それでもあずさは、かなり感じているようだ。
「あ、あふぅ、…あっ」
 あずさが甘美な声を上げながら、腰をゆっくりと持ち上げる。そのからだが、快感のせいでわずかに震えている。
「ひゃぁ、…あ、…あぅっ」
 そして、またゆっくりと下ろす。博樹のモノが、あずさの中をゆっくりと往復する。
「はぁ、はぁ、…博樹お兄ちゃん」
 博樹とあずさが手をつなぎ、それを支えにしてあずさが動きつづける。
「あぅん…、あぁふっ…」
 甘美な息を吐き出して、あずさは小さなからだを動かしつづける。ふと、博樹と目線が合うと、にこっと微笑む。
「はふっ…、…気持ちいいよ、博樹お兄ちゃん…」
「あぁ、…オレも気持ちいいぞ」
 つないだ手が、なんだか暖かい。そういう気持ちであずさの姿を見ていると、なぜだかもっとムラムラっと来てしまう。
「うりゃ」
「あんっ!」
 博樹がしたからずんっと突き上げると、あずさのからだが飛び跳ねる。博樹は、それを何回も続ける。
「ひゃん! ひゃぁ! あぅっ! ひゃはぁ!」
 博樹が突き上げるたびに、あずさの口からは淫らな声が漏れる。
「あんっ、あっ、ひゃぅぅ…」
 あずさのショートカットの髪の毛が、博樹に突き上げられるたびに揺れて汗を散らす。
「あずさ、…あずさの中、…すごくいいぞ」
「わ、…わたしもすごく、…すごくいい、いいよぉ…」
 スレンダーなからだをしたあずさが、博樹の上で淫らになるのはすごくそそる光景に見える。それを見ると、博樹も近づいてきた。
「あずさ、ちょっと待って…」
 博樹は起きあがると、あずさを抱えたままぎゅっと抱きしめた。
「…博樹お兄ちゃん…」
「あずさ…」
 あずさも博樹に手を回して、ぎゅっと抱きしめてくる。座位の形。実は、ふたりともこれがいちばん好きなのだ。
「うっ、…あっ、…ひゃぁっ」
 二人が抱きしめあったままだと微妙な動きしか出来ないけれど、それがまたなんとも言えない気持ちよさを伝えてくれる。
「あずさ、…オレ、…もうそろそろ…」
「わ、わたしも、…もう、…いっちゃう…」
 座位からあずさをそのまま寝かせて、再び正常位へ。それでも、ふたりはぎゅっと抱き合ったまま、博樹が腰を動かし、あずさももっと気持ちよくなろうと自然と同調する。
「あ、あっ…あっ…、あひっ…、あふぅぅっ…」
 あずさの声がだんだん大きくなり、絶頂が近いことを教える。
「あずさ、…あずさ、…あずさ」
 博樹があずさの名前を何度も呼び、ぎゅっと抱きしめる。
「あっ、ひ、博樹お兄ちゃん…」
「あずさっ…」
 ふたりがほとんど同時に、絶頂へと達した。博樹のモノがどくどくと動き、あずさの中に白い白濁液を注ぎ込む。頭の中が真っ白になったあずさが、博樹のモノを絞るようにうごめき、その白い液を飲み込んでいった。
「はぁ、…はぁ、…博樹お兄ちゃん。…大好き…」
「うん、…オレも大好きだ」
 つながったまま、ふたりがぎゅっと抱きしめあいキスをする。
「あずさ…、ちょっとごめん」
「あ、…うん」
 博樹とあずさが離れると、あずさの秘部からはまるで裏ビデオのように、白濁液がどろどろと逆流してきた。
「えへへへ…、赤ちゃん出来ちゃうかな?」
「…出来たら、ちゃんと責任とるからな」
「えへへ、うん、ありがと」
 ふたりは、ちゅっとフレンチキスをした。


「おはようございまーす」
「おー、おはよー」
 2泊3日の旅行を終えて事務所に戻ると、いつも通りに仕事が待っている。
「お帰り。旅行どうだった?」
「楽しかった。おかげで、焼けちまった」
 博樹は、大牟田に焼けた腕を見せる。こんがりと程よい色に焼けあがった腕。
「いいなぁ、おまえ。…オレもちょっと休んで嫁とどっか行くかな〜?」
「子作りツアーでも行って来たらどうです?」
 後ろから、石井が言う。
「石井なぁ、こいつのことだからすでに済んでると思うぞ」
「……」
「ほら、なんにも言わないし」
 大牟田のなんにも言えない表情。ということは、心当たりがあると言うことか。
「そーゆーおまえは、いつも中出しなんじゃないか?」
「…やかましい」
 歯に衣着せない発言。
「で、2泊3日で何回やったんだ?」
「あ、それはけっこう知りたいなぁ。今作ってるやつの参考になるから」
 いつのまにか、第1開発室の美濃と西川もいた。
「んな発言できるかい!」
 博樹は、さすがに拒否した。
(…あずさがいった回数かオレがいった回数かによって違うよなぁ…)
 と、妙な考えをした博樹であった…。


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